エフェクターが2台、3台と増えると、「どの順番につなげばいいのか」で迷います。結論から言えば、最初はギター → チューナー → コンプレッサー/ワウ → オーバードライブ → コーラス → ディレイ → リバーブ → アンプを基準にすれば十分です。
ただし、これは絶対のルールではありません。順番を変えると故障するわけではなく、音の変化を狙って入れ替えることもあります。この記事では、まず失敗しにくい基本順を示し、そのうえでオーバードライブをどこに置くか、順番を変えると何が起きるかを初心者向けに説明します。
まず覚えたいエフェクターの基本的な接続順
迷ったら、次の順番から始めてください。
ギター → チューナー → コンプレッサー/ワウ → オーバードライブ/ディストーション → コーラス/フェイザー → ディレイ → リバーブ → アンプ
考え方はシンプルです。ギターの生の信号を読み取る機材を前へ、音の芯を作る歪みを中央へ、完成した音に揺れや残響を加える機材を後ろへ置きます。BOSSの公式解説でも、音程や強弱を検出する系統、歪み、モジュレーション、ディレイ、リバーブという流れが基本例として紹介されています。
オーバードライブは基本的に前半へ置く
オーバードライブは、チューナーやコンプレッサーの後、コーラスやディレイの前が基本です。理由は、オーバードライブで作った歪みを、後段のコーラスやディレイに処理させるためです。
たとえば「オーバードライブ → ディレイ」なら、歪んだ音に比較的整った反復音が加わります。逆に「ディレイ → オーバードライブ」では、原音と反復音をまとめて歪ませるため、反復がつぶれて混ざりやすくなります。後者も表現としては成立しますが、初心者が音を整理しやすいのは前者です。
オーバードライブ1台だけを使う場合は、ギター → オーバードライブ → アンプで問題ありません。基本設定はオーバードライブ初心者ガイドも参考にしてください。
各エフェクターをその位置に置く理由
チューナー:できるだけギターの近く
チューナーは加工前の信号を受けたほうが音程を検出しやすいため、先頭が基本です。チューナーのミュート機能を使えば、無音でチューニングすることもできます。
コンプレッサー:歪みの前
コンプレッサーは音量差を整える機材です。歪みの前に置くと、オーバードライブへ入る信号がそろい、弾きやすくなります。ただし、かけすぎるとノイズまで持ち上がるため、初心者は効果を控えめにしてください。
ワウ:まずは歪みの前
ワウは歪みの前に置くと、ワウで変化させた帯域がオーバードライブへ入り、一般的なワウサウンドになります。歪みの後へ置くと変化が強く鋭く出るため、音が派手すぎる場合があります。BOSSのエフェクトガイドも、前後で音が変わるので両方試す価値があると説明しています。
コーラス/フェイザー:歪みの後
コーラスやフェイザーは、できあがった歪みに揺れを加える位置が扱いやすいです。歪みの前へ置くと、揺れ成分も一緒に歪むため、効果が曖昧になったり独特のうねりになったりします。
ディレイ/リバーブ:基本は最後
ディレイとリバーブは、音の反復や空間の響きを作ります。後段に置けば、原音の輪郭を残しながら残響を加えやすくなります。リバーブは最終段に置くと、部屋やホールの響きに近い自然なまとまりを作りやすいです。
初心者向け:3台だけならこの順番
オーバードライブ、コーラス、ディレイの3台なら、次の順番を基準にします。
ギター → オーバードライブ → コーラス → ディレイ → アンプ
最初は各ペダルを1台ずつオンにして音を確認し、最後に組み合わせます。全部を同時にオンにして調整を始めると、どの機材が音を濁らせているのか分からなくなります。
歪みペダルを2台使うときの順番
オーバードライブとディストーション、またはオーバードライブ2台を重ねる場合は、まず弱い歪み → 強い歪みを試してください。前段のペダルは後段へ入る信号を押し、後段のペダルが最終的な音色を大きく決めます。
前段のオーバードライブをブースターとして使うなら、DRIVEを低め、LEVELを高めにします。具体的な調整はオーバードライブをブースターとして使う方法で詳しく説明しています。
順番を逆にすると、同じ2台でも音は変わります。正解を決めつけず、まず音量をそろえたうえで両方を試してください。SD-1、BD-2、TS9の組み合わせを考えている場合はSD-1・BD-2・TS9比較も参考になります。
アンプのセンド/リターンは初心者にも必要?
アンプにSEND/RETURN端子がある場合、ディレイやリバーブをアンプのプリアンプより後ろへ入れられます。アンプ側で強く歪ませても残響がつぶれにくいのが利点です。
ただし、自宅練習でアンプをクリーンにし、歪みをペダルで作るなら、最初から複雑な接続にする必要はありません。まず全ペダルをアンプのINPUTへつなぎ、問題が出たときだけSEND/RETURNを検討するほうが効率的です。
接続したのに音が出ないときの確認順
- ギターとアンプだけを直接つないで音が出るか確認する
- エフェクターを1台だけ追加する
- INPUTとOUTPUTが逆になっていないか確認する
- 電池またはACアダプターを確認する
- パッチケーブルを1本ずつ交換する
- 各ペダルのLEVELがゼロになっていないか確認する
一度に全台を疑うのは非効率です。ギター側から1台ずつ追加すれば、問題の場所を短時間で絞れます。
順番を変えてもよいケース
基本順で音が整ったあとなら、あえて入れ替えて構いません。ディレイを歪みの前へ置けば崩れた反復音になり、コーラスを歪みの前へ置けば揺れが歪みに溶け込みます。ワウを歪みの後へ置けば、より強い帯域変化が得られます。
重要なのは、珍しい順番を避けることではなく、変更前後の違いを聴ける状態で試すことです。LEVELをそろえ、1か所だけ入れ替えると変化が判断しやすくなります。
自宅・小音量で接続順を確認するコツ
小音量では低音や高音の感じ方が変わり、エフェクトを深くしすぎやすくなります。コーラスのDEPTH、ディレイのE.LEVEL、リバーブ量は低めから上げてください。オーバードライブで音が細い場合は、接続順だけでなくアンプとペダルの音量設定も確認します。
小音量での具体的な直し方は自宅・小音量でオーバードライブの音が細い原因にまとめています。
まとめ:基本順を出発点に1か所ずつ試す
初心者は、チューナー → 音量・音程を整える系統 → 歪み → 揺れ → ディレイ → リバーブを基本にすると、音を整理しやすくなります。オーバードライブは通常、コーラスやディレイより前です。
ただし、接続順は絶対ではありません。まず基本形で各ペダルの役割を確認し、その後に1か所ずつ入れ替えるのが、遠回りに見えて最も確実な方法です。

